原油安に見る、中東勢に負けてたまるか、米国の意地。

シェール革命エネルギー業界

1バレル40ドルまでだだ滑り

世界的原油安が止まらない2015年。2014年までは100ドルを越えていたんですけどね。身近で感じるのはガソリンの値段。昨年位までは140円代が常態化。クルマを乗り始めた頃は80円だったのに、それと比べると明らかに異常ですが、感覚が麻痺してきたのか、136円と4円安でも、今入れとこと激しく得した気分になっていました。

が、最近では、120円を切る値段まで落ち込み、喜びもひとしお。コレも世界的原油安のおかげ。

原因は需要減と増産

世界的原油安の原因はといえば、原油の供給過剰。まず中東諸国の事情で言えば、イランの経済制裁が解除される可能性があること。今までは輸出したくても辛酸なめこだったイランでしたが、イラン産の原油輸出が活発化すれば、中東におけるパワーバランスにも影響が出てくるかと。

加えて、中国の景気減速による需要減も大きく影響しています。

そこで、気になるのがOPECの盟主、サウジアラビアの動き。当初は需給調整で、増産に後向きの姿勢を貫き、米国のシェール業者を潰しにかかりました。

が、あまり効果がないと覚ったのでしょうか、ここに来て何と増産体制に入り、さらに原油安の方向へ舵を切った感じさえします。

迎え撃つ米国

革命といわれるだけあって、米国内にフィーバーをもたらしたシェール革命。でしたが、世界的原油安で立ち行かなくなり倒産会社が続出。サウジアラビアの思う壺となりかけていましたが、そこは米国。技術進化でコストを抑えて採掘する技術にたどり着きました。

5年前までは、採掘に15億円かかっていたのが、技術革新のおかげで9億円まで下がりました。しかも通年では2014年を上回る原油生産量を記録。採掘会社が淘汰され、より強い会社だけが、さらに強さを増して中東と対峙している印象を持ちます。

サウジアラビアとしては、より相手を強くしてしまい、思わぬ方向に進んでしまったようで、次なる作戦が気になるところではありますが、原油が安くなるのは大歓迎。この先も1バレル40ドル位で推移してもらえれば、家計的にも助かるんですけど・・・

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