迷いなくジェネリック
調剤薬局に行くと必ず聞かれる「ジェネリックにしてもいいですか」という問い。成分的にも一緒だし、新薬よりも安いと来れば、迷わずジェネリックを選択していました。
なのに、日本ではイマイチ普及が進まず、米国では9割位がジェネリックだと言うのに・・・。
それほど新薬の方が安全と思いこんでいるのでしょう。
が、その思い込みと思っていたことが本当でしたという事件が起きてしまいまいした
ジェネリック服用で死亡者
製薬会社、小林化工のジェネリックを服用した所、めまいや動悸を起こす事案が数件寄せられ、お薬を調べた所、睡眠薬の成分が混入していたというもの。
その後、服用された方の中で、2人が死亡し、大事件に発展。小林化工は業務停止となった訳です。
この1件をきっかけに、他の製薬会社でも、ミスや不正が発覚。こうして、ジェネリックはちょっと信用できないという不信感を増長させることになりました。
厳しい製造管理で、違反続出
お薬を製造するにあたり、薬機法という厳しいルールがあり、中でも製造に関するルールが厳しいだとか。
申請した製造法に基づいた作り方をしていないとぺけを喰らうというもの。中の人によれば、原薬や機械の調子は常に一定ではなく、時には申請した内容とは異なる手法を取ることもあるとのこと。
はたまた生産効率を上げるために、製造方法を変えたというのもあるでしょう。
が、これをよしとしないのが現状です。
加えて、相次ぐ不正を受けて、抜き打ち検査も強化されるにあたり、ますます監視の目が厳しくなっています。
そして、お薬がありません事態が発生
てなわけで、今世間を騒がしているお薬不足が起きている訳です。
先日、処方箋を持って薬局に行くと、お薬の入荷が明日になりますという、これまで経験したことのないことを言われ、驚きましたが、片田舎の小さな調剤薬局でも、この影響が起きています。
新薬が約100%近い出荷が行われている中、ジェネリックは約6割。残りは出荷停止やら限定出荷だそうで、この限定出荷というのも、供給不足に拍車をかけているともいえます。
必要最低限の在庫を確保。限定出荷
そもそもジェネリックメーカーには安定供給というのが義務づけられています。で、仲間がバタバタと業務停止で倒れていくと、業務継続中のメーカーに注文が集中していくわけです。
が、この新規注文に応えるとなると在庫が枯渇してしまう。さりとて増産もままならない。
ということで、供給不足に拍車をかける結果となってしまったのです。
まとめ
医療費の低減を目標としていることを考えると、もう少し柔軟性ある制度設計をしないとジェネリックの普及もままならないと思った次第です。