稀代の詐欺師。ある時はパイロット、医師、弁護士。実は高卒の学生さんでした「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンハリウッド

最初のなりすましはパイロット

この御方、実在する人物で1960年代の米国において様々な職種になりすまして、数億円、いや当時で言えば数十億円はくだらない詐欺行為を働きました。

最初に、彼が目につけたのがパイロット。当時はまだ高校在学中だったかと思いますが、高校生新聞記者を装い現役パイロットに取材という形で、根掘り葉掘り仕事内容を聞き込み、どんな職業であるかを把握。その足で教えてもらった制服屋さんに足を運んで自分用の制服をあつらえてもらい見た目はバッチリ。

ここからが伝説の詐欺師の始まり。航空会社用の小切手を偽造。小切手の左頭につくロゴは飛行機のおもちゃに貼ってあるシールを丁寧に剥がし、それを小切手にペタリ。

飛行機のおもちゃからロゴを取ってくるという発想からして、当時から非凡な才能を発揮していました。

小切手を現金化して、一発目の財を成すわけですが、やりすぎてしまったのか、FBIの目に留まり、ここからトム・ハンクス演じる刑事と数年に渡る攻防が始まるのでした。

FBIもびっくり。犯人は未成年かよ

偽造小切手が多く出回り、長ーい捜査の結果、犯人を突き止めることに成功します。しかも驚いたことに犯人は犯行当時、未成年でした。

こうして、素性がバレてしまった犯人ですが、そこから数年近く逃げ延びたというのですから、この犯人、運にも恵まれていたのでしょう。

おとり捜査で、FBIと鉢合わせとなり、これで終わりかと思いきや、部屋に押し入ったFBIスタッフに向かって、秘密警察局の人間と偽り、私もちょうど押し入った所で犯人に逃げられたと告げます。

外の様子を見てくるので、君はここにいてくれと伝え、この場を何とか切り抜けます。

続いては、国外逃亡を計画した際に、空港内にはFBIスタッフがたんまりいる中、キャビンアテンダントを多数引き連れ、パイロットに扮して、この場を切り抜けます。

職を変えてもそつなくこなす器用さ。弁護士には圧巻

FBIの捜査が激しくなるにつれ、パイロット業で稼ぐのが難しくなるや否や、きっぱりとその職をあきらめ医師に転身します。

書類の偽造はお手のもの。見事、医師として再就職を果たします。

続いては婚約者の父の勧めで、弁護士に。これには国家試験という高いハードルがあったものの、見事、弁護士に。どんなトリックを使ったのか、書類の偽造では無理なわけで、これには実際に猛勉強と正攻法でなし得ました。

というわけで、この御方、元々地頭力はずば抜けてよかったのでしょう。

ホワイトハッカーに転身

最後の終着駅は小切手などの偽造チェックとしてFBIに協力する職につきます。

彼のずば抜けた偽造技術は、偽造を見分けるのに重宝されたのはもちろん、その後の犯人の行動予測にも重宝されることになりました。

これって今で言えばホワイトハッカーと言ったところでしょう。

最後は、世のため人のために尽くす人生を全うした所に、ほっと胸をなでおろす気分でした。

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