諸葛孔明が絶賛の名将
三国志の名軍師と呼び声高いあの諸葛孔明が大絶賛した武将、楽毅。春秋・戦国時代に生きたこの武将。キングダムでこの時代を取り上げ知っている方も多いのではないでしょうか。
キングダムを読んでいないのでわかりませんが、とにかく凄いんです。この楽毅という武将が・・・
弱小国に生まれた運のなさ
秦・魏・趙・韓・燕・楚・斉の七カ国に分裂した中国。ある意味、この七カ国が一部リーグ。J1といった所です。
楽毅の出身は、J1にやや劣るJ2クラスの中山という国。四方をJ1クラスに囲まれ、いつ滅亡してもおかしくない状態でした。
どの国も領土拡大を目論んでいる時代ですから、安穏と暮らすのは到底無理。なので、再三にあたり強国の趙に攻め込まれ、領土を削られるいっぽうでした。
ところが負け戦と分かっていても爪痕の残すのが楽毅の凄い所。
数で勝る趙を相手に互角いや、それ以上の戦果を上げます。
結局、趙に征服されてしまうわけですが、楽毅がいなければもっと早く中山国は滅亡していたでしょう。
職を失った楽毅
中山国が滅亡し、無職なった楽毅。各国を転々とし、職探しに奔走します。当時、中国全土で人望厚い孟嘗君の助けもあり、北方の燕に再就職が決まりました。
楽毅が凄いのは、一兵卒だったらいかないよと。武将クラスで雇ってもらわない限り、こちらから御免だよというスタンス。
弱小国の敗軍の将としてはかなり強気の発言。が、それだけ自信があったのでしょう。
燕の君主も彼の人となりに惚れ込み、武将クラスとして受け入れました。
弱小国、強国を喰う
とは言っても、当時は秦と斉の2大強国で燕は七カ国の中では弱小国の部類。ここでも楽毅の運のなさを感じましたが、その弱小国が歴史を大きく変える仕事をやってのける、ある意味中国統一を加速させるまでの大仕事をです。
それが斉の撃破。そもそも燕の君主は遠い昔に斉に痛い目に会い、いつか仕返ししたると思っていました。
数で勝る斉国をどう倒せばいいのか。そこに楽毅の秘策があったのです。
結論から言うと、燕を中心とした連合国を指揮し、大将各に楽毅。見事、斉を打ち破ることに成功します。
少ない人数で斉王室を襲撃し、あっという間に首都陥落。
後は斉の地方都市を占領していけば燕は斉を手に入れる所まで上り詰めたのです。
その手際の良さとスピードは圧巻。織田信長の桶狭間の戦いを彷彿させる歴史的大事業を成し遂げたのです
運がなさすぎだよ・・・
斉の領土征服まであと一歩の所で、楽毅の味方であった君主が逝去。後を継ぐ息子はこれが暗愚で、しかも楽毅とソリが合わず、影で楽毅の誹謗中傷を言う始末。
楽毅もこのままお国に戻れば殺されることは確実。てな訳で趙に亡命します。
で、楽毅は燕に対しての忠義を示し、燕を攻めることはせず、その言動に触れた息子も自分の過ちに気づき、最終的には両者は和解にいたりました。
それにしても、楽毅はとことん運のない人だなと。有り余る才能を持ちながらそれに気づいてもらえない。
けど、そんな悲劇のヒロイン的な所が楽毅の魅力でもあるんですけど・・・