中国がEV市場を席巻
100年に一度の大転換などと大々的にうたわれている自動車の電動化。過去の歴史を振り返ると、ポツポツとEV車両は発売されていました
トヨタがRAV4のEV車を発売したり、スズキもツインというEV車を発売していました。
両者とも爆発的に売れたわけでもなく電気自動車の普及は厳しいと思いましたが、日産がEV車リーフで本格的に力を入れるようになり、日本市場でもEVが徐々に市民権を得てきた感じがします。
そこに降って湧いた中国政府のEV施策。今やアメリカを凌ぎ世界NO.1の市場がEVに舵を切ったことで、世界の自動車メーカーは右にならえ。
欧州メーカーが本格的にEVに力を入れることを表明したことで、世界的に環境対応車の本命にEVを推す流れが加速していきました。
つまるところEVの成功は中国政府が握っていると言っても過言ではないでしょう。
消費者、メーカー両者に大盤振る舞いのEV優遇施策
政府の大盤振る舞いの施策のおかげで2016年の世界EV市場で中国はダントツのシェアNO.1。世界の約3割を占めています。
この成功は、中国政府がによる優遇策のおかげ。
■EV購入補助金精度
ガソリン車レベルの価格でEV車を購入できちゃうというもの。
■中国部品優遇施策
中国製の電池やモーターを採用したEVに限り優遇するというもの。
消費者に、そしてメーカーの両者に対し、優遇策を展開していきましたが、ここに来て、その補助金支給の条件を厳しくしたり、減額を始めました。。
不正に補助金を取得するメーカーへの対策もありますが、一定の普及が成功し、優遇策終了の2020年に向けて調整時期に入ったという見方が大勢を占めて今ます。
つまり技術レベルの高いメーカーが残り、その条件に見合う性能を達成できないメーカーは市場から退場させられるというもの。
EV技術の真の力が試される時期に移行したのでしょう。
思い出される環境対応車失速
日本ではエコカー減税の時は、クルマ市場も一時の元気を取り戻しましたが、優遇策終了後は失速。単なる需要の先食いとも揶揄されました。
中国のEV優遇策も一緒。制度の終わる2020年以降は失速するのではとも言われています。
2011年に小型車減税終了後、その年の前年比伸び率は約3%ほぼ横ばい。
2010年のそれが約30%といいうのですから、1/10まで落ち込むほどの大ブレーキ。
中国の消費者は価格に恐ろしく敏感なのでしょう。
どうなるEV市場
中国市場の大減速でEVの普及に急ブレーキといった感じですが、欧州勢は、北米勢はこれをどう受け止めているのかが気になります。
今更、「EV車やーめた」などさじを投げることはできないでしょうし、自国での普及により力を入れていくのかな?
日本車メーカーは、中国市場ではイマイチパッとしませんので影響は少ない気がします。
ので、PHVやら燃料電池車に力を入れて行ってもいいのでは?と思った次第です。