送料無料はアマゾン追撃の第一歩
送料無料化問題で新聞に大きく取り上げられ、しまいに公正取引委員会までが出動するという騒ぎとなりました。
出品者からは、送料無料化反対の声が多く寄せられているものの、楽天側の主張では、テスト的に行った送料無料化試験では、売り上げたが伸びたという出品者もおり、両者の主張を並行線のまま。
今回のコロナ騒ぎで休戦となりましたが、事態収束後、再び第二ラウンドが始まることが予想されます。
これも大きく水を開けられているアマゾン追撃第一歩なのですが、なかなかうまく行っていません。
とは言え、大手どころが撤退の大火傷
送料無料化を主張しているのはパパママストア的な小規模出品者かと思えば、音手出品者も、反対を表明していることに驚かされました。
例えば、最近何かと話題のワークマンや小洒落た商品ラインナップが人気のカルディ、さらにはディズニストア等、名前を聞けばすぐわかるような大手どころが、楽天市場から撤退、これを「楽天卒業」と表現しているところに、どこか優しさを感じましたが・・・。
要するに自社サイトで商売が成立するまでEC事業が成長したということでしょう。そうゆう意味では、楽天でECを学び、晴れて新社会人として羽ばたくといった感じでしょう。
にしても、楽天にとっては痛い話。この先、この動きが中小の出品者にも広がるようなことになったら、サイトとして魅力も半減してしまいます。
とは言え、卒業してしまった出品企業を慰留することなく、去る者は追わずというスタンス。また再び戻ってきてくれることを待つといった所でしょう。
再び物流強化に動く
楽天は、その間にさらに改革を進め、さらなるバージョンアップを目指そうとしています。
それが「ワンデリバリー」と呼ばれる物流改革。これまで出品者ごとにしていた商品管理、配送を一手に楽天が担うというもの。
これにより梱包の密度を高めたり、配送料のムラをなくして平準化することができる。結果的に物流コストの削減も期待できます。
過去に物流系の子会社を立ち上げ、物流改革に取り組んだものの2014年に解散し、本体に吸収させたという苦い経験があります。
が、再び挑戦する企業の姿勢は素晴らしいなと思います。全てはアマゾン追撃という明確なビジョンがあるからでしょう。
利用者としては賛成ですが・・・
僕的には、楽天のアマゾン化には大いに賛成。利用者として配送料が別途発生したり、出店者によっては配送料無料、もしくは有料というのは買い物する側としては面倒きわまりない。
アマゾンのように迷いなくポチッと注文できるようになれば今よりも確実に利用回数は増えることでしょう。
この物流改革が実現することを切に願います。