革命的でしょ。フィンテックって
ネットを使って簡単に投資ができちゃう。しかもAIが自動でやってくれて手がかからない。これまでの金融常識から見ると異質に見えるこれらのサービスですが、そのほとんどがスタートアップ企業によるサービス。中の人ではなかなか思いつかないサービスですが、異業種の人から見ると色んな発想が生まれてくる。
てなわけで、昨今は空前のフィンテックブームといった感じで、既存の金融業も負けてられるかとネットを活用したサービスに力を入れています。
とは言え、どこも苦戦続きのフィンテック企業
新興組vs既存組といった対立構造にも見られがちですが、実は両者が歩み寄る姿勢が昨今のトレンド。
新興フィンテック会社側から見れば、とにかく規模を大きくしないと経営が成り立たないという事情があります。
黒字化を達成するには、100万口座、預かり資産1兆円とも言われ、かなりハードルが高い。
AI的なロボットアドバイザー最大手のウェルスナビですら10億円近い赤字だとか。
というわけで、より多くの顧客集めるために既存組と手を組まざるを得ない。
既存組としても、ゼロから開発するよりも提携することで時間の節約にもなるし、自社サービスの拡大にも繋がる。
両者がwinwinの関係で手を組んでいます。
新興&既存の提携続々
2021年8月、第4のメガバンクを目指すSBIホールディングスとラップ運用サービスを手掛けるフォリオと提携。
同月にはロボアドを手掛けるお金のデザインが、SMBC日興証券に証券口座や顧客管理などの業務を譲渡。
これまた同月ですが、おつり投資サービスを手掛けるトラノコが住友生命と事業を共創していくことを発表。
手数料無料の株売買アプリストリームは、三菱UFJ信託銀行と連携する動きを見せています。
このように雪崩を打って既存の金融会社と組む動きが活発に行われ、今後もこの傾向は続いてくでしょう。
足りないピースを連携で埋める
既存の金融業界も、自社に足りないサービスを新興のフィンテック企業と連携することで解決させる動きも強まっていくことでしょう。
SBIホールディングスとフォリオの提携がまさしくそれで、既にSBIホールディングスはウェルスナビと提携しているもののラップサービスを持っていませんでした。
ので、ラップ運用サービス持つフォリオと提携したのではとも言われています。
SBIは地方銀行との連携に力を入れ存在感を高めている時期。ラップ運用も地方銀行に提携できるようになれば、さらに関係は深まるでしょう。
対立ではなく協力
ネット勃興期には、リアルとネットで対立していましたが、今ではアパレル、家電量販店、スーパー、飲食店などを見るに融合が加速しているようにも見えます。
金融の世界でも、証券業界でネットとリアルの対立構造が長きにわたり続いていましたが、連携の方向に進んでいる感じがします。
今回の新興フィンテック企業と既存の金融業界も必然とも言ってもいいでしょう。
資産運用のしやすい環境がますます充実してくれることを切に願うばかりです。