リーマンショックで大打撃
半導体ウエハーで世界の最大手のSUMCO。信越化学と並んで、半導体ウエハーの生産では世界の過半を占めているということにビックリ。
今や世界的に需給が逼迫している半導体市場の再成長も日本企業がその鍵を握っていると言ってもいいでしょう。
今回の半導体枯渇は、今に始まった話ではなく供給過多、需給ひっ迫を繰り返しており、中の人にとっては先を読むのに非常に難しい業界。
リーマン前に半導体絶好調期を迎え半導体産業復活と誰しもが思いましたが、その後のリーマンショックで需要は急減。SUMCOもご多分に漏れず大打撃を被り過剰設備と大幅な赤字が残すこととなったのです。
設備投資は慎重に
過去の苦い経験もあり半導体の供給不足でもあっても、なかなか増産の腰が上がらないのも無理はありません。
リーマン前の熱狂と今の熱狂っぷりが一緒なのかもしれない。ので、同じ轍は踏みたくないという意識が働くのも無理はないでしょう。
てなわけで、設備投資をしても、きっちりと回収の目処が立つまで、外野にヤンヤンと言われようとじっと辛抱していたように映ります。
営業さんの頑張りが設備投資に踏み切らせる
この話、会社を成長させていく上で非常に参考になる話で、先立つ出費に対してきっちりと収入を確保というもの。
当たり前の話ですが、将来の売上予想は立てるものの、計画通りに事が進まないのはよくある話で絵に描いた餅に終わることもしばしば。
ので、SUMCOの場合はきっちりと長期契約を結んだり、値上げ要求をするなど設備投資に見合う収入確保を徹底的に行なってきたわけす。
最前線の営業さんんもさぞしんどい交渉だったかと思いますが、大口顧客に値上げを受け入れてもらったのは凄い。
場合によっては他社にスイッチされる恐れもあり、売上がゼロになってしまう恐れもあるのですから。
唯一無二の技術って大事だよ
こうして交渉も成功に終わり、設備投資を決断。2026年には投資回収できる目処も立ちました。
営業さんの交渉の努力の賜物ですが、強気の姿勢を貫けたのもSUMCOの高い技術力あったから。
仮に他社にスイッチしても同レベルの技術力を持つ企業はほぼ皆無。必然的にSUMCOにお願いせざるを得ない。
いかに技術力の高さが大事かを気付かされました。
半導体ウエハーの増産が目処はつき、半導体の需給ひっ迫が改善されれば何よりです。早くゲーム機PS5が抽選ではなく普通に買える日がくればいいなと思った次第です。