老人ホームに入れはみたけれど・・・
新聞などの記事で、老人ホームに入所したとたん、入所前は1人で歩けていたのに、入所後は1人で歩くのもままならないというのを読み、親を預けても大丈夫?と不安に思った人も多いはず。
介護される側も、自宅療法を望む声も多く、住み慣れた家で介護を受けたい。
ということで、在宅介護に商機ありと踏んだのか、損保ジャパンがこの度本格参入を表明しました。
改正介護保険法でプレーヤー続々
介護認定者は軽度と重度に大別され、前者はデイケアサービスなどの介護予防的な内容。重度は老人ホームや在宅介護などが必要な人。
んで、改正介護保険法を受けて、この前者に異業種からの参入を促す改訂が行われました。競争原理で今より価格、サービスの質を向上させようとするもの。
とは言っても、既存の介護事業者はカツカツの状態で事業を展開している所も多く、このまま淘汰されるか、あるいは専門性の高い重度の介護者を対象にしたサービスに移行するか迫られています。
損保ジャパンの取り組み
損保ジャパンは、この重度な介護者を対象としたサービスが中心。専門性が非常に高く、ゼロからスタートするのは無理。てなわけで、介護事業者と手を組み介護ビジネスへ展開していくこととなったわけです。
提携相手その1、メッセージ
まず介護業界3位のメッセージと提携。24時間介護付き老人ホームや在宅介護サービスなど専門背の高いサービスを中心に展開。特長的なのが、この在宅介護。約50人の介護士やヘルパーを置いた拠点を設け、介護者の自宅を巡回。自宅にいながらにして老人ホームと同様のサービスが受けられるというですから、今の時代に合ったサービスと言えます。
提携相手その2、シダー
次いで、千葉県を中心に老人ホームを展開するシダー。西のメッセージ、東のシダーと言いましょうか、これで全国までは行かないまでも、広域でサービスを展開できる体制を整えることができました。
提携相手その3、ALSOK
警備会社が介護ビジネス?と思う人もいるかもしれませんが、かなり前からサービスを始めているようです。ヤマトや佐川急便なども行っている安否確認サービスで、緊急時の駆けつけサービスを行っています。
仮に緊急サービスの連絡が入れば、介護士またはハルパーを引き連れて自宅に急行してくれるのでしょう。
損保ジャパンとの連携
これらの頼もしい相手と提携し、万全の介護事業体制を構築。あとは保険契約者との繋ぎこみ込み作業で、保険契約者から介護契約へと、さもありなんという流れが作れるわけです。
全国に約2000万人いる保険契約者を保有しているあわけですから、潜在需要としてはかなりのもの。
企業との提携
会社ぐるみで保険に加入しているようであれば、社員に対しても介護商品の販売も可能。介護を理由に優秀な人材が退職するのを引きとめるにも効果的。
見守りサービスを契約すれば、遠くに住む親の安否も確認できる。万が一緊急の事態が起きればALSOK警備員をリーダーにした急行ユニットが出動してくれる。
ならば、契約してもいいかなとなるかもです。
異業種参入が過熱
改正介護法の施行を受けて、重度介護者向けサービスも異業種からのプレーヤーも増えるのではないでしょうか。となれば、サービスの質も価格も手の届くところまで来るかも。