どこもかしこも赤字状態の地銀
マイナス金利などで経営に苦しむ地銀。合従連衡もすさまじく生き残りにかけた動きが活発化しています。
そんな弱った状態をチャンスと見たのか、SBI証券が地方創生パートナーズという会社を設立。地銀とサポートする形で、ゆるやかな連合体を提唱しました。
これぞ我社の生きる道とばかりに、地銀各社も好意的にこの構想を受け入れ、半ばSBI証券が地銀の救世主と見えましたが、ここに来て新たな救世主が出現。
それがこれまた証券会社のマネックス証券です。
システムを売るがメイン。マネックス証券
マネックス証券会社の構想は、地銀の地銀の投資信託や債権売買をサポートするサービス。
システムや商品開発、コンプライアンス監視などこれら金融商品で取り扱う諸々の業務を請け負うというもの。
これにより地銀のスタッフは、本来の営業活動に専念できるというもの。
マネックス証券は、あくまでもシステムの外販というのが第一目的。
証券会社では珍しく、こらら全てを内製で作り上げ、新しいビジネスと位置づけています。
Amazonが自社のサービスを外販し、後に世界トップのサーバー屋さんになったように、マネックス証券も将来的なそこを狙っていくのでしょう。
リーダー格の新生銀行がまさかの提携
マネックス証券の提供するサービスは、クライアント側の顧客情報を必要とせず、システムを使う地銀にとっては顧客情報が流出することもない。
で、このサービスを早速導入したのが新生銀行。ところがこの動きに地銀各社を動揺させることに。
というのも、そもそも新生銀行はSBI証券が10%近く株を持ち、逆に新生銀行は地方創生パートナーズに出資済み。
ある意味、この構想において地銀側のリーダー格と言ってもいいでしょう。
それがまさかのマネックス証券のシステム導入。
SBI証券は静観を決め込むものの、心中穏やかでないことは確実。これぞ面従腹背と言ってもいいでしょう。
選択肢の増えた地銀。第三のパートナーが現れるか
お金の貸し出しが行き詰まり、金融商品を次なる収益の柱に育てていこうとする地銀。
これまではSBI証券しか選択肢はありませんでしたが、マネックス証券も候補の一つとして上がってきました。
新生銀行がマネックス証券を選んだのも、自社の顧客情報を外部に提供しなくても済むからというのがもっぱらの噂。
となるとマネックス証券のようなシステム販売という形で地銀と連携を図る第三のパートナーも今後現れるかもしれませんね。
今やネット証券の会員登録が増加傾向にあり、株価も30数年ぶりに3万円に乗るなど金融商品市場は大盛りあがり。
米国では2021年中は、現在の金融政策のままとFRBの方も言っていますし、早めに提携を進めた方が良さそう。
とにもかくにもオラが村の頼りになる銀行さん。新たな飯の種を得て、今後も存続して欲しいと思った次第です。