怒涛のドンデン返しに大興奮。「9人の翻訳家 囚われのベストセラー」

ネット社会だからこそ情報漏えいに細心の注意

ベストセラー作品「デュアリス」。全世界で記録的なヒット飛ばしている本作品。まぁハリーポッターシリーズといった所でしょう。

この作品の続編を発売するにあたり、出版社はわざわざ記者発表会を開き、世界同時発売をぶちあげます。

9カ国語に翻訳されるということで、その手法というのが翻訳家を出版社が管理する洋館に数カ月間缶詰にして9人全員が同居しながら作業を進めるというもの。

9人の翻訳家。囚われのベストセラー

外部との接触を一切封じ、ネット接続は当然ながらペケ。発売前に情報漏洩しないよう出版社は細心の注意を払っていたのでした。

どうして漏洩?疑われる翻訳家達

翻訳の元原稿は毎日10ページずつ。これも漏洩対策でしょう。翻訳が終わると次の10ページが渡されるというものでした。

翻訳家達も最初こそブーブー文句は言っていたものの衣食住に過不足はなく、次第にこの監禁生活にも慣れ、翻訳家同士でも打ち解ける関係になっていきました。

そんな時に突如起きた情報漏えい事件。出版社のボス宛に、デュアリスの数ページをネット上で公開したくなければお金を振り込めという謎の人物からメールが送られてきました。

9人の翻訳家。囚われのベストセラー

徹底した情報漏えいを敷いていたのになぜ?驚きを隠せない出版社のボス。犯人は9人の翻訳家の中にいるに違いない。

ということで、それまでは紳士的な態度であった出版社側も、彼らを犯人と決めつけ、反発するモノには容赦ない鉄拳制裁。ひどい時には銃をつきつけるなど、翻訳家たちは天国から地獄へと突き落とされることとなりました。

同時進行で進む数ヶ月先の衝撃シーン

本作品が素晴らしいのは事件の渦中のシーンと事件数カ月後のシーンが交錯しながら進んでいく点。

数カ月後のシーンは、刑務所で面会する出版社ボスと情報漏えいした犯人の対話シーン。

アクリル板を挟んで犯人に向きあう出版社ボス。どのようにして情報漏えいをしたのか?監禁された状態で情報をネットに流せたのは何故?

ということで、この時点では犯人はわかったものの、情報漏えいできた謎についてはまだ解明されていませんでした。

さらに、なぜか出版社ボスが刑務所に収監されているという謎。

序盤から謎の連発が続き、後半に向けて一気に盛り上がりを見せていきます。

作家に合わせてくれの真意はそこだったのか?

とは言え、この時点で犯人の素顔は明かされていないというのがこれまたもどかしい。

再び過去にプレイバックすると、どの翻訳家も怪しい行動を取る人ばかり。意味ありげな表情を見せたり、pcに細工を施そうとしたり・・・。

出版社側の執拗な犯人探しで、あんなに仲の良かった翻訳家達も険悪な状態になり、おまえが犯人ではと罵る始末。

再び事件数ヶ月後のシーンとなり、そこで犯人が誰か明かされます。えっ、こんな早くに謎を解明してもいいの?とちょっと拍子抜けしちゃいましたが、エンディングにはもっと驚愕の事実が発覚します。

翻訳家たちは、デュアリスの作者に合わせてくれという切望する人ばかり。というのも本作品のファンでもあるのですから、当然のことでしょう。

が、犯人の理由は全く別物。とてつもなく遠大な計画に基づくもの。

犯人の素性を知って、情報漏えいが成功できたのも納得ができました。

最後には見事、復習という名の計画を完遂させてしまうのですから、この犯人、相当な切れ者じゃんと思った次第です。

久々にゾクッとしたクライム・サスペンス作品でした