常識を疑え。時代と共に変容するんですよ。当時は異端と呼ばれても。サントリー伊右衛門

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フジパン本仕込みが異端だって?

今では食パンと言えば本仕込みでしょと即答。スーパーのBP品よりも多少高くても、あのモッチリとした食感は譲れないという訳で手が伸びてしまう。

本仕込み発売前までの食パンの常識は「やわらから」重視「もっちり感」という価値は傍流と言ってもいいしょう。ところが今では、フジパンの本仕込みに倣えとばかりに各社、「もっちり感」を追求した商品を発売し、食パンに新しい風を吹き込んだと言ってもいでしょう。

プレミアムモルツも難産だったとは

他にも、それまでの常識を破ったという商品が、サントリーのプレミアム・モルツ今でこそ良いものであれば高く売れるというのはある種、一般化されつつありますが、発売前は「良いものを安く売る」が主流。

発売当時は、非常識に映った商品もフジパンの本仕込み同様。バカ売れ。高級ビールというジャンルさえ作ってしまうほどの人気を博しました。

既存の価値観とは真逆の発想。中では、「前例がないから売れない」、「新商品で冒険に出るのは危険」などなど、反対意見も多かったはず。そんな逆風の中、発売できたのは企業の懐の深さと言いましょうか、開発者の熱意を感じてしまいます。

ラベルレスとは大きな賭けに出たよ、サントリー

通販などで飲料をまとめ買いした時に知りましたが、ラベルレスの商品が存在するということ。価格が安いということで購入しましたが、これがラベルを剥がす手間がないという点もいいなと思えました。

ペットボトルをゴミ出しする時って必ずラベルを剥がさないとダメ。たまにラベルがはがしにくいペットボトルで出会うと二度と買うかというイラっとすることもあります。

で、この度試験的に発売されたラベルレスのサントリーの伊右衛門。マーケティングに優れたサントリーだから、消費者のニーズを汲み取るのはさすがと思いましたが、ラベルレスにした理由には他にあったようで、またその理由が斬新すぎて驚きました。

狙いは緑茶ならではの色合い

ラベルレスにした理由は、新商品の失敗から得た教訓。新商品の天然水緑茶を発売しましたが、発売はイマイチだったとか。色が薄いので味が薄そうだというネガティブな意見が多く、消費者は色で味を判断するのではという仮設を立てラベルレスにいたったとのこと。

つまり、商品の色合いを見せたいがためのラベレスであって、ラベルはがしの手間を省いたものではないということです

とにもかくにも、これがバカ売れ。緑茶部門でNO.1の売れ行きを記録するなど仮説が実証された格好となったわけです。

商品の顔ともなるラベルは常識というこれまでも価値観を覆した好例とも言えるでしょう。ちなみにバーコードなどはシール化して対応したようです。

ありえないは時代と共に変容

このようにこれまで常識と思っていた価値観が覆されていることは大きな変化と言えるでしょう。今なお続くコロナ禍をきっかけに大きく変わることが予想されます。

定番商品ともなれば、なかなか冒険しにくいものですが、そこにあえて新しい風を取り入れようと挑戦する姿勢は勇気を与えてくれます。

コロナ禍を理由に白旗を上げるのではなく、乗り越えようとする意思をできる範囲で備えようと思った次第です。

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